【拭き漆体験】を実施しました
本日、拭き漆体験を実施しました。
先日ファブラボ仙台の方より「拭き漆」という技法を教わり、今回のミニファブ道場の開催となりました。
ファブラボ仙台のみなさん、ありがとうございます。
ところで、「拭き漆」、「漆」ってご存知ですか?
「漆」とは、樹のウルシからとれる塗料の一種です。
縄文時代より塗料として利用されており、
漆で塗装された器(漆器)は耐熱性があり、熱いお味噌汁を入れても器自体が熱くならないため各家庭で普及していました。
ですが、今ではさまざまな素材が出現し「漆器」が身近でなくなっています。
そういう私も漆という言葉は知っていましたが、塗装したこともなければ漆器、拭き漆の知識もありませんでした。
かつては漆器は日本で代表的なもののひとつでしたが、今では漆の国内生産は1%~2%ととても低くなっています。
そこで、少しでも漆や漆器といった日本で昔から培われていた文化を体験しようと本ワークショップを実施しました。
~まずは、やすり!~
素材をやすっていきます。
この作業を均等に行わないと、漆を塗る際にのりが悪くなります。
なので、念入りにやすりを行っていきます。
ちなみに、本日参加された方はエレキを持参されました!
できあがったエレキを見ることは店頭等でありますが、そのままのボディーを見るのは初めて!
自己紹介もしないままエレキへの興味は止まらない、そんなワークショップのスタート。
~次は、漆塗り!~
生漆とテレピン油を混ぜていきます。
その後、ケーク紙で全体に塗っていきます!
漆を塗らない状態でも、十分素敵でしたが
塗っていくと木の模様が濃くなっていき、いままで気付かなかった模様がでてきました!
一枚板っておもしろい!
~続いては、ふき取り!~
えっ?と思われますが、今回は漆塗りの中でも拭き漆という技法です。
塗った漆をふき取ります。
そいうった工程を経ることで、年輪などの模様を大切にした塗り方になります。
通常の刷毛を使って行う塗装とは異なり、不思議な感覚になります。
ふき取ることで水で濡れた猫を拭いてあげた時のような?愛着がわいてきます。
~乾燥!~
乾燥としましたが、考え方としては硬化させていきます。
漆の成分と水分が合体することで硬化していくため、通常の塗料の乾燥とは異なります。
3週間エレキギターをお預かりして簡易的な室で保管していきます。
~ちなみに!~
漆で塗装した「MDF板」×「レーザーカッター」でオリジナルボタンを作ってみました!
いつものMDFとは違って少し大人っぽくなったような?
まだまだ他の使い方を模索していきます。
拭き漆を行うにあたり、
・かぶれへの恐れ
・机自体へのマスキングするなどの準備
・室を作成し乾燥させる環境の準備
など壁は多いように感じますが、拭き漆を通して
・縄文時代より行われてきた技法を体験できる喜び
・ウルシという植物としての不思議に触れることができる
・塗った後にふき取るなど、板を見つめる時間が長く愛着がわく
といったことが体験できました!
漆以外にも、まだまだおもしろいこと、大切にしたいことがあると思いますので
今後もいろいろなことに挑戦していきたいです。
本日はご参加、ありがとうございました。
エレキギターは3週間大切にお預かりいたします。