ファブラボ太宰府のこの頃(3/3) 実験
こんにちは、スタッフの松永です。
ファブラボ太宰府での日々の出来事を3回に分けて書いていこう!その3です。
内容はShopBotに関するものです。
① 福岡工業高等学校様からご依頼いただいた加工
・電車を走らせるミニレール(といっても直径16mの円状)を敷設する際の治具が作れないかと
ご相談いただき、複数回の打ち合わせを行い加工を担当しました。
・スタイロフォームに枕木をはめる穴を開け、レールを敷く溝を掘っています。
・効率よく加工するにはどうしたら良いかと、入稿いただいたデータとしばらくにらめっこしました。
・福岡工業高等学校様のインスタグラムで情報発信にもご協力いただきました!助かります。(→コチラ)
・残りの分は後日加工予定です。
②3月のイベント準備での加工
・研磨作業用に下に敷く板が必要になり、MDFの端材から切り出しました。
・ポイントは、データ同士の間隔です。
実験を兼ねているので、かなり攻めてみましたが、分かる人にしかわからない…と思います。
・コレによりベニア材で曲げ加工したい場合に活かせるかもしれないという知見を得ました。
ShopBotでの加工はいくつか条件がありますが、承っております。
気になる方は、まずは相談会(→コチラ)にお申し込み下さい。
ファブラボ太宰府のこの頃(2/3) 実験
こんにちは、スタッフの松永です。
ファブラボ太宰府での日々の出来事を3回に分けて書いていこう!その2です。
内容は3DプリンターとUVプリンターに関するものです。
① Ankerが3Dプリンター発売したからどんなもんか触ってみた件
所感
・ものすごく組み立てやすかった。
・自動レベリングはありがたいものの、都度生じる待ち時間がじれったかった。設定で回避できるのかな?
・正直なところ、出力中の駆動音がうるさいので印刷速度は落として使った方がよいかも。
結果
・どこまでを求めるか次第だが、きれいに出力したい場合は調整が必要。
・印刷速度が早いから大物を出力する際は便利。
・この価格帯なら、2024年現在なら別のメーカーがいいのではないか…
というのも一般向けの3Dプリンターは、各社新製品を出しており群雄割拠な状況にあり、全く初めてで購入を検討している方は選択肢が多すぎて選べないのではと思っています。
購入したいけどどれ買ったらいいか迷ってる方や買ったけど使えてない、使いこなせていない方は相談会をやっているので、申込いただけたらと思います。
相談会のお申し込みは →コチラ
②UVプリンターと3Dプリンターを絡めた実験
・TPUを150*150*0.5mmのシート状に印刷したものにUVプリントしてみた。
シート状の素材として、なにか面白いことに使えるかもしれない。
・PLAを100*100*0.5mmのシート状に印刷したものにUVプリントしてみた。発色良好。
・ついでに木材(銘木の端材)にUVプリントしてみた。
そのまま印刷したが、研磨等下地処理をきちんと行った上でプリントすれば
杢を活かした一点ものになりそう。
ファブラボ太宰府のこの頃(1/3) 地域との取組
こんにちは、スタッフの松永です。
ここ最近のファブラボ太宰府での出来事を3回に分けて書いていこうと思います。
1回目は、地域との取組に関する内容です。
① 実は一昨年より、太宰府市様からのご依頼で文化財の複製を一部担当させていただいております。
・納品した鬼瓦と仏様は昨年、文化ふれあい館様で行われたイベントの一部で使用されました。
・イベント当日は会場内でデモ展示も実施しました。
・光造形タイプの3Dプリンターとエキマテ(レジン)の組み合わせは、運用上とても相性がよかったです。
②これまた一昨年より、太宰府中学校様の授業に一部協力させていただいております。
・先生が生徒に3Dモデリングをレクチャーし、生徒がモデリングしたデータの微修正と出力を担当しています。
・今年のテーマは「箸置き」とのことで、この件も光造形3Dプリンターとエキマテ(レジン)の組み合わせで出力を進めています。
・発想が豊かで実に面白いです。
光造形3Dプリンター?エキマテ?という方も多くいらっしゃると思いますので、これらについては別の記事にまとめようと思います。
作品とリンクする!~オリジナル額縁制作~
皆様お久しぶりです。
ファブラボ太宰府スタッフの松本です。
突然ですが額縁選びって結構難しいですよね。
既存に販売されているモノの中からだと絵の雰囲気に合うものがなかなか見つからなかったり、
ちょっとお高かったり…
かといって自分で作ると形が歪んだり、装飾的なデザインは難しかったりします。
何より採寸、材料のカット、組み立てまで全て手作業で行わないといけないとなると、
かなりの労力がかかります。
何とか作品の雰囲気に合わせたデザインにしつつ、できるだけ安価に、
失敗のリスクを減らして、あまり労力をかけずに額縁を作る方法はないのか…
実はあるんです!そんな方法が!
そうです、設計してデータさえ作ってしてしまえば、あとは機械が材料をカットしてくれるあの機械です。
この方法ならデータさえ完成すれば、後は切り出した材料を組み立てるだけ。
これはやってみる価値がありそうです。
ということで、今回はオリジナルデザインの額縁を制作していきます!
ちなみに制作した額縁は2024.2/1(木)~3/31(日)にかけて行う私の個展で実際に使用したいと思います!
早速データを作ってみました!
今回使用する木材はMDFという木材で、加工がしやすく温かみのある雰囲気にできそうなので採用しました。
データができたらレーザーカッターで、
額縁のフレーム部と下駄(額縁の高さを出すためのパーツ)部分、
作品保護のための透明アクリル板をカットしていきたいと思います。
ちなみにフレーム部には作品をイメージした装飾を彫刻します。
こうすることで、額縁をその作品の世界観にマッチさせることができます。
今回はF3というA4サイズに近いサイズの額縁を切り出しました。
彫刻、カットで合計30分ほどかかりましたが、加工が始まったら後は待つだけなので、
手で切ることを考えるとかなり労力を抑えることができますね。
後は切り出したパーツを組み立てるだけ!
といってもフレーム部に下駄を貼り付けるのみなので、
とても簡単な作業です。
あとは仕上げに額吊り用金具を取り付けると…
使用した材料もMDF2.5mm2枚、4mmが1枚と透明アクリル2mmが1枚 + 金具のみなので、
総額2000円ほどで制作することができました!
この金額でオリジナルの額縁が制作できるとは、
レーザーカッターの便利さを改めて実感しました。
今回制作した額縁は、
2/1(木)~3/31(日)TUTAYA BOOK STORE 福岡空港 シェアラウンジ内にて開催中の私の個展で
展示されています。興味のある方、お近くにお越しの方はぜひご覧いただければと思います。
このようにファブラボ太宰府では、
レーザーカッターなどを使ってオリジナルのアイテムを制作することができます。
データさえあれば、後は機械が加工をしてくれるので労力を抑えることができて、
よりデザインにこだわったオリジナリティのあるアイテムを作ることができるんです!
作品のオリジナリティや展示のクオリティをさらに上げたい方は、
ファブラボ太宰府でものづくりを始めてみませんか?
30分無料!ものづくり相談会 https://fablabdazaifu.com/archives/event/consultation2020
年末年始の営業について
カネスチックって接着剤、どうなの?
ファブラボ太宰府スタッフMです。
先日ツイッターを見ていたら「カネスチックという接着剤が子供の工作に良い」という書き込みを発見。
どうやら昔から小学校の工作などで使われていたようで割と知られているようです。しかし私は美術の教師の資格を持っていますが過去一度も遭遇した事はありません。一体どんな接着剤なのか調べてみたところ、こんなやつでした。レトロなデザイン。
裏はこんな感じです。
公式HPによるとカネスチックは、60年以上も前からあるらしいです。
東京教材教具同業組合(東京都全域の教材教具に関する製造・卸、販売業者での組織)に登録のある製品だと記載してあるので、東京あたりの方には小学校などで使われていて昔からなじみがあるのかもしれません。ファブラボ太宰府スタッフは当然接着剤やモノづくり系は皆詳しいのですが、ほとんど知られていませんでした。
【特徴】(公式ホームページから抜粋)
特性:初期接着性・速乾性に優れ、接着力が強い。
用途:造形、家具・玩具修理、模型製作、人形製作等。
接着可能材料→紙、木、布、皮革、発泡スチロール、ガラス アクリル板、陶器、金属、各種合成樹脂、ガラス繊維、ほか
ええっ!こんなにいろんな物が着くの???ガラスや金属も?
本当にそんなに着くのか試してみたいという欲求に勝てず、ネットでポチっと購入してみました。
【検証】
あくまでもファブラボ太宰府内にある不要な素材で試したので、いずれの素材も試作素材として的確かどうかはわかりません。どうやらものすごく速乾接着剤ではないようですが、そこそこ速乾で着きます。
実験なので接着して何日か放置してみました。透明で見た目はセメダインという感じです。手についてもきれいに取れるので確かに子供の工作には使いやすそうです。金属のチューブなので使ったあとけっこう垂れるのは嫌かな。
紙とかダンボールとかは当然着くだろうという事でまずはフェルトから。
フェルトっていろんな接着剤で着きそうでなかなか着かなかったりします。
別々の2枚を合わせて貼り合わせた所と折り曲げてクリップで押さえておいた所とやってみましたがどちらもがっつり着きました!
どの程度の接着力なのか確認するためにくっついたものを思い切りはがしてみましたが、無理に剥がすとフェルト生地の方が傷んでしまうくらいちゃんと着いていました。
次は発泡スチロール。
これもけっこう接着剤を選ぶ素材ですが、問題なく着きました。
無理に剥がしてみると、これも発泡スチロールの方が傷むくらいしっかり着いていました。
ここまでは多少ざらざらしたものだったので、今度はつるつるのアクリル。
透明のアクリルに使うとどうしてもカネスチックに気泡が入り美しく接着はできませんでした。
接着して何日か放置するとちゃんと着いていました。
剥がしてみると画像のように少しずらして貼ったアクリルは割と簡単に剥がれましたが、アクリル同志をずらさすに重ねて貼ったものは無理に剥がそうとしても剥がれませんでした。かなり強いです!
次は金属同志。こんな接着剤で金属同志とか無理じゃない?と思って挑みましたが、クリップに貼り付けたナットはかなりちゃんと着いていました!
剥がそうとしてもなかなか剝がれませんでしたが、はさみなどで無理やり力をいれたら剥がれました。
最後はガラス。すみません。ファブラボ太宰府で平らで不要なガラス板など見つけられず、ビー玉などという一番接着面が狭そうなもので試すしかありませんでした。
しかし、ちゃんと着いていてそのまま転がしても取れませんでした。
さすがにこの接着面の狭さだとちょっと力を入れたらすぐに外れました。平面ガラスやタイルなどでも試してみたい所です。
【結論】
カネスチックけっこうすごい。貼り付けにそこまでスピードを求めないなら色々な素材にオールマイティーに使えるので子供の工作とかにはとても良さそうです。夏休みの工作にぜひどうぞ。
以前フェルトに使える接着剤がなかなかみつけられずフェルトワークショップを断念した事があるので、今後フェルトを使ったワークショップなどカネスチックを使って実施できないか検討してみます。
3Dプリンタでロボットを作ってみた
3Dプリンタほぼ初心者のスタッフMです。
3Dプリンタで出力するデーターを自分で作るのが面倒なのですが、世の中には自分で作ったデーターを「個人で楽しむために使っていいよ」という優しい方々がいらっしゃるようで、今回はそんなサイトからデーターをダウンロードさせていただき、出力してみました。
今回使わせていただいたサイトはこちら。
https://www.printables.com
ロボ好きなのでロボットのデーターを使わせて頂くことにしました。
https://www.printables.com/model/422353-mini-13-printable-jointed-figure
2色使っています。
もうこのできあがった部品を見るだけでテンション上がります。
これをばらして組み立てていくのですが、どうやらオレンジの方のフィラメントが湿気のせいか少し劣化していて、部品をはずす時に2ケ所ほど折れてしまいテンション下がりました・・・
折れた部品は瞬間接着剤でつけたりしながら、何とか無事に完成!
たまらなくカワイイ・・・
そしてこれを組み立てる事で「動く関節はこうやって作るのかー」とか、勉強になりました。次はがんばって自分でもデーターを作ってみよう。
防犯の強い味方?「フクロウ型ドアスコープカバー」
ファブラボ太宰府スタッフの松本です。
アパートやマンションのドアでよく見る、あのレンズのようなもの。
本来は室内から来客者を確認するためのものなのですが、実は特殊な方法を使えば
外からでも中が見えてしまうのをご存じでしょうか・・・。
普段は外から見えなくしつつ、来客があったときには外を確認できる。
そんな機能を目指して制作していきます。
まずはillustratorでカット用のデータを作成します。
実際にカットしたものがこちらです。
可愛いフクロウができました。玄関の飾りとしても良い感じなのですが、顔の部分を回すと・・・。
なんと中からドアスコープが見えるんです。フクロウの首を傾ける動きから着想を得ました。
これで普段は室内を隠しつつ、自分が見たいときだけ外を見られるようになります。
ちなみに、色を塗ったらより可愛くなりました。玄関が少し明るくなった気がして良いですね。
仕組みとしては、フクロウのおでこの部部に丸い棒を挿していて、それを軸に回転するといったものです。
顔の下には丸い穴が開いていてこの穴からドアスコープが見えるようになっています。
このように、思いついたアイデアをすぐに形にできるのがレーザーカッターの面白いところですね。
他の動物をモチーフにしても作れると思うので、たくさんバリエーションを増やしていきたいです。
ご挨拶
はじめまして!4月からファブラボ大宰府のスタッフになりました、松本啓汰です。
レーザーカッターなど様々な機材の扱い方を勉強中で、ものづくりの楽しさを日々実感しながら
制作と勉強に打ち込んでいます。特にレーザーカッターはできることの幅がとても広く、お気に
入りの機材になりました。
上の画像は私が初めてレーザーカッターで立体に挑戦して制作したものです。
花弁を付け替えることができるようになっていて、気分によって違う花にすることができます。
こういったカスタマイズなどで、オリジナリティのあるものを作れるのがレーザーカッターの
良いところだと感じました。
これから沢山の知識や技術を身に着けて、さらに面白いものを作れるようにがんばりますので
これからよろしくお願いいたします!
レーザーカッターでレリーフ加工モードを使ってみる
ファブラボ太宰府スタッフMです。
レーザーカッターを使っていて加工モード選択の際、ふと目についた「レリーフ」の文字・・・これは一体何???
普段「標準」か「スタンプ」しか使った事がなく、それ以外は脳が完全にスルーしてたようですが実は色んな加工ができるっぽい。
他のスタッフもレリーフモードを使った事はないというので、さっそく試してみることにしました。
どうやら色の濃淡をパワーの強弱に自動で置き換えてくれるような機能らしいです。
ということで、色々な濃淡でデーターを作ってレリーフモードでプリントしてみました。
1回目は通常のMDFで使ってるパワーとスピードでやってみましたが、全体的に薄いです。どうやら一番濃い部分をそのパワーとスピードで彫刻するようなので濃淡の強弱をつけるためにはもっと濃いめで彫刻する必要があるようです。
2回目はパワーを強くしてやってみましたが、やはりまだ薄い気がします。あまりパワーばかりを強くしたらダメそうな気がしたので3回目はスピードを少し遅くして濃く彫刻されるようにしました。今度は濃さはよさそうです。ちゃんと濃淡の差がわかります。
グレースケールを色々変えてレリーフモードで星を彫刻してみました。
今度は写真で試してみます。元のカラー画像をグレースケールに変換したあとレリーフ彫刻で彫刻してみます。
お!なんだかすごくいい感じに彫刻できました!レリーフ彫刻いいな! これからもっと使おう!
余談ですが、加工モード選択画面でレリーフモードの下の「レイヤー」とか「写真を最適化」などもやってみましたが、「レイヤー」は何回彫刻を重ねるかで濃さを変える方法みたいで、重ねれば重ねるほど彫刻の時間が2倍、3倍レベルでかかるようになります。どういう時に使うのがよいのかわかりませんでした。
「写真を最適化」はキレイにできました。今度またゆっくりやってみようと思います。