九州大学芸術工学部計画設計プロジェクト演習 最終発表レポート
先日、九州大学芸術工学部の”計画設計プロジェクト演習“講評会へお邪魔させていただきました。
今回の授業では、学内の工作工房 と デジタル工作機械をもつファブラボ、どちらを利用してもいいこととなっており、自分の作りたいものにあわせて施設を利用してました。
一部ですが、作品の紹介をさせていただきます。
こちらは、球体の椅子を作りたいというコンセプトで作られた椅子 。
球体部分は毛糸で編んで作られています。およそ1週間ほど時間がかかったとのこと。
縫い目とつなぎ目がとてもキレイで、手編みとは思えないほどのクオリティーです。
座った時に、球体部分が動かないよう中に鉄板をいれて固定しているそうです。
パイプの仕上げもとてもキレイでした。
こちらは、椅子を揺らして遊んで楽しめる子供用の椅子
よく子供が、椅子に座っている時にガタガタ揺らして怒られたりしますよね。
この椅子は、揺らして遊んでも大丈夫な設計となっております。
実際に私も座って揺らしてみたのですが、とてもしっかりとしており、大幅に横に揺らしても大丈夫でした。
子供のための椅子というのがいいなと思いました。
ファブラボ太宰府は、子供が多いのでいくつか置いてあったら子供が退屈しないでよさそうです。
こちらは、座面と背面がたくさん丸穴をあけて、その穴に丸棒が収まるように設計されてます。
丸棒同士はワイヤーで繋がっています。
座ると丸棒が沈む仕組みになっており、座る人に合わせて形が変わります。
椅子から離れた後も丸棒は沈んだままになるので、人が座っていたのが視覚で感じられて、とても面白い仕組みになってます。
こちらは、コルクをレーザーカッターで加工して作った照明。
ファブラボに何度も足を運んで試作を重ねていました。
コルク自体が燃えやすいため、パラメータの調整が難しくトライアンドエラーの連続でした。
試行錯誤の甲斐もあり、とても完成度の高い綺麗な作品となりました。
照明をあてた時に映し出される影も綺麗ですよね。
こちらは切り出した発砲スチロールに、半分に切った綿棒をさしています。
綿棒が綺麗に収まっている状態をみて、椅子にしてみようと思ったそうです。
使用綿棒はおよそ3万本だそうです!
他にも沢山面白く、完成度の高い作品ばかりでした。
今回見学させて頂いて、私自身とても勉強になりましたし、若い感性に触れることができて、とても良い刺激になりました。
何かものを作るときに、実際に機能するにはどうしたらよいか、素材やジョイントをどうすればよいかなど、完成に至るまでに色々な事を考えます。一つの物を作るのに沢山の工程があり、アイデアスケッチや提案するだけがデザインではないんだなと改めて実感しました。
また、専門の方から意見して頂けるのもとても貴重な体験だったと思います。
今回の授業に限らず、これからもファブラボで “ものづくり” しに来てください!